#0-4 伝統的工芸品の動向
brandjapan前回は#0-3 中小企業の動向について見てきましたが、
今回は伝統工芸品の経済動向について、ひげ先生としょう子ちゃんの会話でどういった推移がされているかチェックしてみましょう
しょう子ちゃん、こんにちは
ひげ先生こと当ブログの管理人です
ひげ先生、本日は宜しくお願いします
キラリーン
まずは伝統的工芸品について話していきましょう
しょう子ちゃん、伝統的工芸品といえば何か思いつきますか？
私は東京生まれ東京育ちだから、身近なものでいうと江戸切子かな
そうだね！
江戸切子は伝統的工芸品だね
当たってた！
キラリーン
ここで注意しないといけないことが１つあります
ひげ先生、それは何ですか？
実は伝統工芸品は大きく２つ分かれていて、
①伝統工芸品と②伝統的工芸品があるんだよ
似てるけど、同じではないのですか？
この２つには明確な違いがあるんだよ
伝統工芸品
「古くから伝承されてきた素材・技法・意匠などを用いて製造された美 術品、また日用品」
伝統的工芸品
・「伝統的工芸品産業の振興に関する法律」（伝産法。1974年）で「一 定の地域で主として伝統的な技術又は技法等を用いて製造される」ものと定義
・伝統工芸品より①工芸品のうち主として日常生活で使われるもの、②製造過程の主要部分が手作り、③伝統的技術または技法によって製造、④伝統的に使 用されてきた原材料、⑤一定の地域で産地を形成の要件に照らし、経済産業大臣が指定するもの
伝統工芸品の中でも、国が厳格な基準を設けて指定しているものが伝統的工芸品ってことね
③にある伝統的技術または技法というのが、およそ１００年間以上の継続を意味してるんだよ
え、１００年間以上ですか・・・すごい
そうなんだよ！
現在は、経済産業大臣が伝統的工芸品として指定する代表的な工芸品が現在２３７品目あるよ（2022年3月18日時点）
指定される品目は増えるのですか？
大まかにいえば、１年間に２・３品目が追加されている状況だよ
どういった品目があるか、もっと知りたいです
そうだね！
２３６品目の具体的な内容はまた別の機会にお話をしましょう
伝統工芸品と伝統的工芸品の違いがあること、
伝統的工芸品には２３６品目あることが分かりました！
キラリーン
それでは本題の伝統的工芸品産業の動向を見てみましょう
縦軸は生産額で０〜５，０００億円を指しており、横軸は年度で１９９２年〜２０１４年までを表しているよ
だんだん生産額が落ちていっています
その通り！
伝統的工芸品産業は衰退傾向にあることがわかるね。
原因は何なのでしょうか？
日本の生活環境の変化や、海外から安い輸入品等が増えたことが大きく影響しているようだね
生産額が減少するとどうなるのですか？
生産額が減少すると、そこで働いている従業員の方が減ってしまいます
それは大変なことですね
それでは伝統的工芸品産業で働いている従業員数の推移を見てみましょう
縦軸は従業員数で０〜２００千人を指しており、横軸は年度で１９９２年〜２０１４年までを表しているよ
確かに、ひげ先生が言うように従業員の方も減少しているわ
そうなんです
伝統的工芸品産業には課題が多いんですよ
課題とはどういったことですか？
生産額の減少に伴い、従業員数が確保できず、後継者が育成できなくなったりします
後継者が育成できなくなったら、伝統が途切れてしまいますよね
そうなんです
また、作り手が自ら販売を強化する必要も出てきているんですよ
やることがたくさんあって、それは大変なことですね
先生は伝統的工芸品を後世につなげればと思い、これから頑張っていきますよ！
私も日本の伝統文化に少しでも興味を持つようにします！
キラリーン
伝統的工芸品の動向についてのお話はここまで
次は#0-5 伝統的工芸品の２３６品目について見ていきます
ひげ先生、いつも新しい知識をありがとう！
テレビで左官屋業の方が新人にも早めに技術を教えていると言ってました。下積み時代が長すぎると後継者が育たないようです。
伝統的な技術が後継者問題で衰退しているのは厳しい状況ですね。