#20 ゼロから学ぶ ” 越前漆器 えちぜんしっき(福井県)” の歴史・特徴・魅力・体験場所
はけの跡や埃などが残らぬよう仕上げの漆を塗り、そのまま乾燥させる“花塗り”が特徴
前回は#19 山中漆器(石川県)について詳しくみてきましたが、今回は越前漆器について、ひげ先生とえつお君との会話より、具体的にチェックしてみましょう
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越前漆器が伝統的工芸品に指定された年月日と産地組合
えつお君、こんにちは。ひげ先生こと当ブログの管理人です
ひげ先生、宜しくお願いします
今回は、福井県の越前漆器(えちぜんしっき)を紹介したいと思います
越前って福井県なのですね
越前漆器は1975年(昭和50年)5月10日に経済産業大臣より指定を受け、越前漆器協同組合が産地組合だったね
ほやほや!(うんうん!)
越前漆器の産地組合がある市町村と観光スポット
越前漆器協同組合は、鯖江市(さばえし)にあります
鯖江市ってどういった地域だろう?
鯖江市(さばえし)とは
福井県のほぼ中央に位置し、北は福井市、南は越前市に隣接する。眼鏡、繊維、漆器を三大地場産業とするものづくりのまちである
東京から鯖江市への行き方はJRか飛行機がおすすめです
どれぐらい時間かかるのだろう
JRを利用する場合は、新幹線で米原駅まで行き、JR特急しらさぎに乗り換え、鯖江市に到着するのが約3時間30分となります
意外に近いのですね!?
飛行機を利用する場合は、羽田空港から小松空港まで行き、空港バスに乗り換え、福井バスターミナルまで行き、福井駅でJRに乗り換え、鯖江市に到着するのがトータルで約2時間30分となります
飛行機に乗れば約2時間30分で到着するのですね!便利!
また鯖江市には西山公園(にしやまこうえん)という見どころもあります
西山公園(にしやまこうえん)は
約5万本が咲き乱れる日本海側髄一のつつじの名所で、“日本の歴史公園100選”に選ばれた公園
毎年5月上旬には盛大に「つつじまつり」が開催されるんですよね!
よくご存知ですね!
公園の西側には、西山動物園(にしやまどうぶつこうえん)
公園の東側には、嚮陽庭園(きょうようていえん)などがあります
見どころ沢山ですね!
越前漆器の歴史・特徴・魅力
その西山公園のある鯖江市における越前漆器の歴史について見てみましょう
歴史オタクにはたまりませんな
はじまりは1500年前の古墳時代まで遡ります
古墳時代ですか・・・。
継体天皇(けいたいてんのう)がまだ皇子の頃、冠(かんむり)の塗替えを片山集落(現在の鯖江市片山町)の塗師(ぬし)に命じました
冠も塗り替えしていたのですね
その冠とともに漆椀(うるしわん)を献上しました
冠と一緒に漆椀を渡したのかぁ
皇子はその漆椀の漆黒(しっこく)のつやにひどく感銘され、漆器作りを奨励されました
漆黒(しっこく)とは
黒うるしを塗ったように黒くてつやがあること
とても素晴らしい漆椀だったのでしょうね
トチ・ケヤキの木などを直角に挽く立木挽き(たちぎひき)で行い、下地作りを行います
トチとは
7枚の小葉からなる大型の掌状複葉と白い大きな円錐花序をつけるトチノキ科の落葉高木
ケヤキとは
ニレ科ケヤキ属の落葉高木
丈夫そうな木ですね
この下地作りと蒔絵(まきえ)や沈金(ちんきん)といった加飾技術の導入を行い、角ものと呼ばれる膳類(ぜんるい)も作るようになりました
蒔絵(まきえ)とは
金粉や金箔を使う加飾の方法
沈金(ちんきん)とは
硬い漆の表面を彫刻刀で線ぼりする加飾の方法
角ものとは何でしょうか?
具体的には重箱や手箱のことです
色んな製品が生まれたのですね!
鯖江市河和田町(かわだちょう)で多く生産されることから“河和田塗(かわだぬり)”とも呼ばれています
別名もあるぐらい量があるのですね!
実は量産体制が整備され、ホテルやレストラン向けの業務用漆器として、全国の8割以上のシェアを占めるようになりました。
自分の知らないところで、手にしている可能性はありますね
そうですね!越前漆器はハレの日に用いられる高級な器から、普段使いできるものまで充実することになりました
技術力も生産力も一流ということですね
最近では、食洗器で洗える漆器も実用化されております
食洗器にも!?
この実用化も若い世代が台頭してきたことに由来されるそうです
その越前漆器を体験できるとこってありますか?
あるよ!是非、体験してみてくださいね!!
越前漆器の体験場所
事業者名 | 内容 | 事業者HP |
うるしの里会館 | 絵付け・沈金・拭き漆体験 | https://www.echizen.or.jp/workshop |
漆遊館・澤田与三八堂 | 蒔絵体験 | https://www.urushi.org/Challenge.htm |
ひげ先生、今日は本当にいろいろ教えて頂きました
きのどくな!(ありがとう!)
越前漆器の“吸物椀”が売られていますので良かったらぜひ!
なんて綺麗なお吸物椀なんでしょうか!?
はい、それでは#20 越前漆器(えちぜんしっき)についてのお話はここまで
次回は#21 一位一刀彫(いちいいっとうぼり)を見ていきましょう
(参考)
47都道府県・伝統工芸百科(丸善出版)
越前漆器協同組合ホームページ
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