#19 ゼロから学ぶ " 山中漆器 やまなかしっき(石川県)" の歴史・特徴・魅力・体験場所
ろくろ挽きによる木地作りと蒔絵の技術が美しい漆器
前回は#18 輪島塗(石川県)について詳しくみてきましたが、今回は山中漆器について、ひげ先生と山ちゃんとの会話より、具体的にチェックしてみましょう。
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山ちゃん、こんにちは。ひげ先生こと当ブログの管理人です
ひげ先生、おひんなりさんでございみす!
(おはようございます!)
今回は、石川県の山中漆器(やまなかしっき)を紹介したいと思います
同じ石川県にある輪島塗とはどういった違いがあるのだろう
山中漆器が伝統的工芸品に指定された年月日と産地組合
山中漆器は1975年(昭和50年)5月10日に経済産業大臣より指定を受け、山中漆器連合協同組合が産地組合だったね
輪島塗とは協同組合も違うのですね
山中漆器の産地組合がある市町村と観光スポット
山中漆器連合協同組合は、加賀市(かがし)にあります
加賀市ってどういった地域だろう?
加賀市(かがし)とは
石川県の最南端で福井県境に位置し、北西には日本海が広がります。また山岳地帯が市内で発達している地域
東京から北陸新幹線に乗って金沢にかかる時間は約2時間30分ですね
金沢からはどうでしょうか?
金沢から加賀温泉駅まで特急(サンダーバード)に乗車して約30分ですね
金沢まで行けば、それほど遠くないのですね
その加賀市には鶴仙渓(かくせんけい)という見どころもあります
鶴仙渓(かくせんけい)とは
山中温泉に流れる大聖寺川の渓谷で、上流には「こおろぎ橋」、斬新なデザイン「あやとりはし」、下流には「黒谷橋」があり、約1.3kmにわたります
水の音を聴きながら散策できるのは最高ね!
山中漆器の歴史・特徴・魅力
その鶴仙渓のある加賀市における山中漆器の歴史について見てみましょう
どんな歴史があるのだろう?
はじまりは安土桃山時代で、木地の材料を求めて、越前(福井県東北部)から木地師(きじし)が集まって、“ろくろ挽き(ひき)”をもたらしたとされている
木地(きじ)とは
木などで形作った器のこと
ろくろ挽き(ひき)とは
木材をろくろで回転させ、それに刃物を当てて器の形に削る技法
ろくろを使って器をつくるのですね!
そうですね!山中漆器はろくろ挽きの分野では国内トップクラスです
国内トップクラスとはすごいわ!
山中温泉を訪れるお客さんの土産物として人気を集めました
土産物も作られたのですね
江戸時代に入ると、全国から職人を招いて、多くの漆器の技術を取り入れていきました
職人の技術力が高度化されたのですね
そうですね!朱溜塗(しゅためぬり)、独楽塗(こまぬり)、蒔絵(まきえ)の技術を習得しました
朱溜塗(しゅためぬり)とは
赤色で中塗りした上から、全体にむらなく溜漆を2~3回塗り磨き上げたものです
独楽塗(こまぬり)とは
ろくろのひき目に沿って赤・黄・黒などの漆で同心円状に色分けして塗り、文様としたもの
蒔絵(まきえ)とは
金粉や金箔を使う加飾の方法
綺麗だわ!
他の漆器との違いは、ろくろ挽きによる木地(きじ)作りにあります
他の漆器はどうでしたっけ?
他の漆器は木地師が木地を作り、塗師が漆を塗ります
なるほど!木地作りのところから違うのですね
そうですね!山中漆器は木地に細かい筋を入れて模様を出すために数十種類の手法があります
色々な筋の入れ方があるのですね
その技術を継承すべく“石川県立山中漆器産業技術センター 石川県挽物轆轤技術研修所(いしかわけんりつやまなかしっきさんぎょうぎじゅつせんたー いしかわけんりつひきものろくろぎじゅつけんきゅうしょ)”を1997年に開所
どういったことが学べるのですか?
全国で唯一、“挽きものろくろ技術”を学びことができます
挽きものろくろ技術を学ぶならココね!
後継者育成や人材育成などを目的とした施設になります
山中漆器を体験できるとこってありますか?
あるよ!是非、体験してみてくださいね!!
山中漆器の体験場所
事業者名 | 内容 | 事業者HP |
石川県立山中漆器産業技術センター | 木地挽きろくろ体験 | https://www.minamikaga.com/manabi/taiken/studio/rokuro.html |
ろくろの里工芸館 | ろくろ体験 | http://www.tabimati.net/recommend/index/detail?course_id=53 |
加賀 伝統工芸村 ゆのくにの森 | 蒔絵体験 | https://www.yunokuni.jp/mori/experience/yamanaka/ |
うるしの器 あさだ | 拭き漆体験 | https://asada-shikki.com/urushi-experience-course/ |
ひげ先生、山中漆器の背景や体験コースなど大変勉強なりました
山中漆器の“夫婦汁椀”が売られていますので良かったらぜひ!
はい、それでは#19 山中漆器(やまなかしっき)についてのお話はここまで
次回は#20 越前漆器(えちぜんしっき)を見ていきましょう
(参考)
調べる!47都道府県 伝統工芸で見る日本(同友館)
47都道府県・伝統工芸百科(丸善出版)
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