#33 ゼロから学ぶ " 信楽焼 しがらきやき(滋賀県)" の歴史・特徴・魅力・体験場所
地元の良質な土で作られ耐火性がよく小さいものから大きものまで作れるのが特徴
前回は#32 有松・鳴海絞(愛知県)について詳しくみてきましたが、今回は信楽焼について、ひげ先生としが子ちゃんとの会話より、具体的にチェックしてみましょう
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しが子ちゃん、こんばんは。ひげ先生こと当ブログの管理人です
ひげ先生、おしまいやす(こんばんは!)
信楽焼が伝統的工芸品に指定された年月日と産地組合
信楽焼は1975年(昭和50年)9月4日に経済産業大臣より指定を受け、信楽陶器工業協同組合が産地組合でしたね
信楽陶器工業協同組合ですねー
信楽焼の産地組合がある市町村と観光スポット
信楽陶器工業協同組合は甲賀市(こうかし)にあります
甲賀市(こうかし)とは
滋賀県東南部に位置し、東南部には標高1,000mを超える山々が連なる鈴鹿山脈があり、西南部には信楽盆地と丘陵地が広がる
甲賀市といえば忍者のイメージがありますね
東京から甲賀市への行き方ですが、新幹線+JRがおすすめです
具体的にはどう乗り継げばいけますか?
トータル所要時間は約3時間10分で着くことができます
東京駅 → 京都駅(新幹線:約2時間15分)
京都駅 → 草津駅(JR琵琶湖線:約20分)
草津駅→ 甲賀駅(JR草津線:約35分)
京都から甲賀まで意外に近いのですね
また、甲賀市には、先ほど話題に出てました甲賀の里忍術村(こうかのさとにんじゃむら)という観光スポットがあります
甲賀の里忍術村(こうかのさとにんじゃむら)とは
忍者発祥の地“甲賀の里”の広大な敷地に、忍術博物館やからくり屋敷・水ぐも池・手裏剣(しゅりけん)などが体験できる
昔ながらの隠れの里で忍者を体験してみたいわ
信楽焼の歴史・特徴・魅力
その甲賀の里忍者村がある甲賀市における、信楽焼の歴史について見ていきましょう
信楽焼ってどういった歴史があるのだろうか?
745年に聖武天皇(しょうむてんのう)が紫香楽宮(しがらきのみや)の造営に瓦を焼いたのがはじまりとされている
紫香楽宮(しがらきのみや)とは
奈良時代に聖武天皇が近江国甲賀郡(滋賀県甲賀市)に造営した都のこと
だいぶ昔に起源があるのですね
そうなのです! ただ現存する製品は鎌倉時代以降のものになります
鎌倉時代は1192年からですよね!覚えましたよ
実は........
「1192(いいくに)つくろう鎌倉幕府」から、
「1185(いいはこ)つくろう鎌倉幕府」に教科書が変わっているようです
え!?そうなんですか
92年は征夷大将軍に任じられた年で、実質的に幕府が成立したのが85年になるようです
歴史の教科書も少しづつ変わるのですね
その鎌倉時代には農業の発達に伴い、種つぼ・水がめ・すり鉢などが作られました
生活用具として広まったのですね
室町時代から安土桃山時代にかけては、茶道や華道が広まり、茶器・花いけ・水さしなどが作られるようになりました
壺だけではないのですね
茶人で有名な武野紹鴎(たけのじょうおう)や千利休(せんのりきゅう)などにも使われました
有名な茶人にも使われていたのですね
江戸時代には壺(つぼ)・徳利(とっくり)・土鍋(どなべ)が作られ、明治時代には火鉢(ひばち)の生産が盛んになりました
各時代に合わせたものが作られたのですね。最近はどうなんでしょうか?
最近は、食器・花瓶・置物・建築用タイルなど様々なものが作られています
よく信楽焼といえばタヌキがイメージされるのですが?
その理由は、昭和天皇が行幸に「おさなどきあつめしからになつかしも信楽焼の狸を見れば」の御製を詠まれたことで、全国に広まることになりました
なぜタヌキなのだろう・・・。
たぬきは「た(他)」「ぬき(抜く)」=「他を抜く」という意味に通じるため、「商売繁盛の縁起物」とされています
よく店先に置いてあるのは見ていたのですが・・・
そういう意味があったのですね
信楽焼の特徴は、こしが強い地元の土を使っているため成形がしやすく、耐火性が高く、大物づくりにも適しています。
簡単に製品が作られるフローを教えてください
土と水で陶土を作る→ろくろなどで成形する→乾燥させる→素焼き・施釉をする→1200度の壺で焼き上げる
イメージが少し湧きました
江戸時代はじめ頃までは穴窯(あながま)という原始的な窯が使われ、江戸時代中頃から登り窯(のぼりがま)が使われました
穴窯(あながま)とは
斜面に縦に溝を掘り、これに天井をかぶせただけの簡単な登窯
登り窯(のぼりがま)とは
丘などの傾斜面に階段状に数室から十数室の房を連続して築いたもの
登り窯のメリットは何でしょうか?
製品の大量生産が可能になることや窯の中が高温を一定に保つことができるようになります
メリットが多そうですね
その窯を使うことで、火色のまだら模様や、黒褐色の焦げ、灰の付着により“わび・さび”を感じることができます
その技術を体験できるところってありますか?
あるよ!是非、体験してみてくださいね!!
信楽焼の体験場所
事業者名 | 内容 | 事業者HP |
(株)信楽陶苑 たぬき村 | ・絵付け ・手びねり ・電動ろくろ ・たぬき作り | https://tanukimura.com/tougei/ |
信楽陶芸村 奥田忠左衛門窯 | ・灯り作り ・絵付け ・手びねり ・電動ろくろ ・たぬき作り | https://tougeimura.jp/experince/ |
マルタカ陶器株式会社 | ・手びねり ・電動ろくろ ・創作 | https://e-yakimono.jp/ |
宗陶苑 | ・手ひねり ・電動ろくろ ・たぬき作り | https://www.shigarakiyaki.co.jp/product_category/product_category1/ |
信楽焼の歴史や工芸体験の情報有難うございました
信楽焼の“杯”が売られていますので良かったらぜひ!
こんな酒杯でお酒飲みたいなぁ!
はい、それでは#33 信楽焼(しがらきやき)についてのお話はここまで
次回は#34 大阪欄間(おおさからんま)を見ていきましょう
(参考)
・47都道府県・伝統工芸百科(丸善出版)
・調べる!47都道府県 伝統工芸で見る日本(同友館)
・伝統工芸のきほん1 焼きもの(理論社)
・ふるさとの伝統産業10 海と山のくらしにいきる伝統産業(太平出版社)
・図説 日本の伝統工芸 近畿・中京編(河出書房新社)
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