#23 ゼロから学ぶ " 高山茶筌 たかやまちゃせん(奈良県)" の歴史・特徴・魅力・体験場所

茶道の流派や用途により定められた寸法に薄くなるように切り、先端を内側にカールさせるのが特徴
前回は#22 彦根仏壇(滋賀県)について詳しくみてきましたが、今回は高山茶筌について、ひげ先生とたかちゃんとの会話より、具体的にチェックしてみましょう
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たかちゃん、こんにちは。ひげ先生こと当ブログの管理人です

ひげ先生、おしまいやす!(こんばんは!)
高山茶筌が伝統的工芸品に指定された年月日と産地組合

高山茶筌は1975年(昭和50年)5月10日に経済産業大臣より指定を受け、奈良県高山茶筌生産協同組合が産地組合でしたね

高山茶筌(たかやまちゃせん)って読み方も難しいですね

茶筌(または茶筅)とは、茶碗に抹茶をたてるためときに使用する竹製の茶道具のことです

あぁ!よく大河ドラマとかのお茶のシーンで、使われているのを見た気がします
高山茶筌の産地組合がある市町村と観光スポット

奈良県高山茶筌生産協同組合は生駒市高山町(いこましたかやまちょう)所在しています
生駒市高山町(いこましたかやまちょう)とは
生駒師は奈良県の北西端に位置し、大阪府と京都府に接しており、生駒市にある高山町は国内生産の約90%を占める茶筌の里として知られている

約90%も占めているとは、ほぼ独占ですね

そうですね!次に東京から生駒市高山町への行き方ですが、新幹線が便利です

生駒市って山の上に位置していそうなイメージがありますけど

乗り換えは合計2回で所要時間は約3時間30分になります
・東京駅→新大阪駅 (東海道新幹線:約2時間20分)
・新大阪駅→本町駅 (OsakaMetro御堂筋線 :約10分)
・本町駅→学研北生駒駅(OsakaMetro中央線-直通:約30分)となります

そこまで遠くはない距離ですね

そんな高山町ですが、くろんど池というレジャースポットもあります
くろんど池とは
江戸時代に作られた灌漑(かんがい)用のため池ですが、ハイキングコース・バーベキュー広場・キャンプ場などが併設されている自然を満喫できるスポットです


自然を満喫できそうな良い場所ですね!
高山茶筌の歴史・特徴・魅力

そのくろんど池がある生駒市高山町における、高山茶筌の歴史について見ていきましょう

茶筌ってどういう歴史があるのだろうか

室町時代中期の15世紀に、この地の領主の息子である高山宗砌(たかやまそうぜい)が、わび茶の創設者として知られる村田珠光(むらたじゅこう)に依頼されてつくられたのがはじまりとされている

村田珠光は学校で習ったような記憶があります

その高山宗砌が作った茶筌は天皇から“高穂(たかほ)”の名を受け賜りました

天皇から受け賜るとは栄誉なことですね

そのため現在は、秘伝の技法は公開されておりますが、当時は一子相伝(いっしそうでん)という方法で16人の家来に伝えられ、代々継承されてきました
一子相伝(いっしそうでん)とは
自分の子一人だけに伝えて、他には秘密にして漏らさないこと


すごい継承のやり方があるのですね

その方法もあってか、茶筌作りは発展し、全国の茶筌の9割以上を高山で作られています

そういうことだったのですね!

その茶筌に使われる素材にはハチク・クロチク・マダケがあります
ハチクとは
中国原産の竹の一種。マダケに比べて輪の下の白い粉が目立つ

クロチクとは
ハチクの変種。葉は鮮やかな緑で、幹は年を経て黒色となる

マダケとは
中国原産とも日本自生とも言われる。竹類の中で最も優れた弾力性や加工性を持つ品種


竹にも色々な種類があるのですね

それぞれの竹の種類や形で、用途や茶道の流派によって変えており100種類ぐらいあるそうです

100種類ですか!?大変だ

茶筌の作り方は、1本の竹を割り、小刀で60〜240本の穂先を作ります
茶系の穂先をつくる


細かい作業ですね

そしてお湯で煮て、穂先を1本1本先端が細くなるよう削り、ヘラでしごいて穂を曲げます
茶筌をお湯で煮る


細く削るのは難しそうですね

そうですね!この削りぐあいで茶の味が変わるとまで言われております

先端部のカールは伸びないのですか?

丹念に手でしごいたものは、伸びずに保持されて長く使えます

すごい技術ですね!!

茶筌ほど繊細な竹細工は他にないと言われております

こんな素晴らしい高山茶筌を体験できるところはありますか?

あるよ!是非、体験してみてくださいね!!
高山茶筌の体験場所
| 事業者名 | 内容 | 事業者HP |
| 翠華園 谷村弥三郎商 | 茶筌・茶杓作り | https://www.yasaburo.com/experience/ |
| 左京工房 | 箸・茶杓作り | https://www3.pref.nara.jp/kougei-taiken/1044.htm |
| 竹茗堂 左文 | 茶筌・茶杓作り | https://www3.pref.nara.jp/kougei-taiken/1061.htm |
| 和北堂 | 糸掛け | https://www.tango-tanimura.com/tour.html |
| 生駒市高山竹林園 | 茶筌制作実演 | https://www.tikurinen.jp/event-chasen |

高山茶筌の歴史や工芸体験の情報有難うございました

高山茶筌の“抹茶セット”が売られていますので良かったらどうぞ!

何て贅沢なセットなんだろう。一度使ってみます!

はい、それでは#23 高山茶筌(たかやまちゃせん)についてのお話はここまで
次回は#24 因州和紙(いんしゅうわし)を見ていきましょう
(参考)
・47都道府県・伝統工芸百科(丸善出版)
・調べる!47都道府県 伝統工芸で見る日本(同友館)
・図説 日本の伝統工芸 近畿・中京編(河出書房新社)
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