#7 ゼロから学ぶ ” 木曽漆器 きそしっき(長野県)” の歴史・特徴・魅力・体験場所
よごれや水を防ぐために漆(うるし)を塗ったのがはじまり
前回は#6 信州紬(長野県)について詳しくみてきましたが、今回は木曽漆器について、ひげ先生ときそお君との会話より、具体的にチェックしてみましょう
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きそお君、こんにちは。ひげ先生こと当ブログの管理人です
ひげ先生、おはよーござんす
(おはようございます)
それでは今回、長野県の木曽漆器(きそしっき)を紹介したいと思います
今日はホントにしみるよね
(今日はホントに冷えるよね)
木曽漆器が伝統的工芸品に指定された年月日と産地組合
木曽漆器は1975年(昭和50年)2月17日に経済産業大臣より指定を受け、木曽漆器工業協同組合が産地組合だったね
昔から指定を受けているのですね
そうだね!伝統的工芸品が指定された最初の年でしたね
木曽漆器の産地組合がある市町村と観光スポット
木曽って地名は聞いたことあるなぁ
木曽漆器の産地組合は長野県の塩尻市(しおじりし)にあります
塩尻市(しおじりし)とは
長野県の中信地方に位置する市
長野県の塩尻市なんですね
塩尻市で有名な観光スポットは奈良井宿(ならいじゅく)だね
奈良井宿(ならいじゅく)とは
奈良井宿は江戸・明治時代の建造物が立ち並んでいて、当時の面影が色濃く残されており、国の重要伝統的建造物群保存地区にも選ばれています
重要伝統的建造物なんてものもあるんですね。知らなかった
木曽漆器の歴史・特徴・魅力
木曽漆器は、信濃川の源流地域にある楢川(ならかわ)村が出何処になります
どれぐらい昔ですか?
江戸時代初期の17世紀の初めです
その時代に何があったのですか?
周りの山々の豊富な木材を加工して木の器を作り、これに漆(うるし)を塗って販売して暮らしていたようです
漆(うるし)って何でしたっけ?
漆(うるし)とは
ウルシの木の幹から採取した樹液
この漆を木曽ヒノキで作った白木(しらき)の製品に塗っていたんだよ
白木?
白木(しらき)とは
皮をけずっただけで、何も塗っていない木
長野県にはその楢川(ならかわ)の漆器の他に、木曽福島(きそふくしま)の漆器と飯田(いいだ)の漆器がありました
いろんな漆器があったんですね
それらの漆器の中で、いまは楢川の漆器だけになりました
なぜですか?
答えは楢川の土が他のと違ったのです
土とは意外ですね!?
錆土(さびつち)が発見され、それを下地として塗り、漆をかけると仕上がりが良く、とても丈夫になったようです
錆土(さびつち)とは
鉄分を多く含んだ粘土質の赤土
木だけじゃなく土も大事なんですね
そうですね!ただ漆(うるし)の資源にも限りがありました
どうやって調達したんですか?
いまの木曽漆器に使用されている漆の90%は中国産のようです
漆の確保も大変そうですね
また漆はちりやごみを嫌うため、外気を遮断した薄暗い部屋で作られているんだよ
美しい光沢や色はそこから生まれているのですね
あと漆塗りには“はけ”は使いません
何で塗るんですか?
漆に特有の粘りがあるため、ヒノキの薄い板で作った“へら”で塗っていくんだよ
難しそうですね
その通りで、漆器は手先の技術がかなり必要で職人になるのに長い年月が必要です
努力と根性ですね
いまは木曽高等漆芸学院(きそこうとうしっげいがくいん)という学校で技術を学ぶことができるようになったよ
学校があるんですね!?驚き
木曽高等漆芸学院(きそこうとうしっげいがくいん)とは
木曽漆器工業協同組合が運営する漆器産業振興と職業訓練のための共同施設になります
この学校で漆工科・蒔絵科・沈金科があり、それぞれを学べます
蒔絵(まきえ)とは
金粉や金箔を使う加飾の方法
沈金(ちんきん)とは
硬い漆の表面を彫刻刀で線ぼりする加飾の方法
色んな工程があるのですね
そうなんです!その工程を経ることで、木曽漆器は庶民に愛される漆器へと成長したんだね
その技術を体験できるところはありますか?
あるよ!是非、体験してみてくださいね!!
木曽漆器の体験場所
事業者名 | 内容 | 事業者HP |
道の駅木曽ならかわ | 研ぎ出し体験、ブローチ絵付け | https://www.kiso.or.jp/activity/ |
研ぎ出し体験してみたいなぁ
木曽漆器の“食器セット”が売られていますので良かったらぜひ!
木曽漆器使ってみたくなりました
先生、あばね!(さようなら!)
はい、それでは#7 木曽漆器(きそしっき)についてのお話はここまで
次回は#8 飛騨春慶(岐阜県) を見ていきましょう
(参考)
ふるさとの伝統産業5 きびしい風土にひらく伝統産業 中部地方①(太平出版社)
調べる!47都道府県 伝統工芸で見る日本(同友館)
伝統工芸のきほん2 ぬりもの(理論社)
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